テレビ番組事始書 題:テレビ番組事始
副 題:創生期のテレビ番組25年史
著 者:志賀信夫
出版社:NHK出版
発行年:2008/2/25
著者は、テレビを本当に草創期から見続けてきた数少ない放送評論家である。
どちらかと言えば評論家として、お堅い放送評論を著してきた彼が、
ほとんど初めてではないかという、個別の番組毎に解説をする本である。
但し、創生期の25年に限った作品の中から、テレビ史的に扱われるべき
と思われるような作品のみが選択されている。

やはり特に貴重なのは、本当の草創期の作品群に関する記述だろう。
中には著者が自ら実見した作品も少なくなく、その当時の番組の実見録は、
それだけでも今日では結構貴重だったりする。
いや。真の草創期のテレビ番組実見談は、実はその当時でも貴重だったろう。
そのくらいの草創期であれば、当然、資料等もほとんど残されていない。
そうした作品群の数少ない有効な資料としても、大いに働いてくれる。

加えて、放送評論を本職としてきた著者であるから、
ノンフィクションの記述も当然お手の物であり、それぞれが読み物としても読める。
また、その立場から人脈等も信用できるため、内容の信憑性も高い。
黎明期の伝説的有名番組でありながら、実はあまり語られなかった番組群…
  何でもやりまショー、日本の素顔、日真名氏飛び出す、おトラさん、春夏秋冬、
  夫婦百景、ママちょっと来て、日日の背信、男嫌い、若者たち…
などという名番組の数々の実像に、少しだけ近づける一冊である。 
勿論、鉄腕アトム、ウルトラマン、ありがとう等のこれまでよく語られてきた番組も多い。


★★★★★ 独自採点 ★★★★★


資料性:7
  なかなか資料の見つからないような初期の番組が、数多く解説されている。索引が無いのが難。

面白さ:7
  分厚い本だが番組毎に独立した話。一つ一つの番組についてのドキュメンタリーとして面白い。

必携度:6
  草創期の番組を知るには揃えておきたいところ。

入手難度:4
   アマゾン等で定価(3000円)以下で入手可能。