テレビがやって来た!書 題:テレビがやって来た!
副 題:
著 者:早坂暁
出版社:NHK出版
発行年:2000/3/30
著者は、NHK『天下御免』等で知られる、歴史に残る名脚本家。
その彼の学生時代の頃からを振り返る自分史を軸に、
時々に川口幹夫、ジャイアント馬場、兼高かおる、青島幸男、
高橋圭三、海老沢勝二といった面々との対談を挟む形式。

なんと著者は、大学時代に、正力松太郎による日本テレビの
鍬入れ式を実見しているという。
更には日本テレビの試験放送で、『少年西遊記』という番組の脚本を担当。
正にテレビ誕生のその時から、直に関わっている稀有な人物である。

とは言え、当時は勿論、ほとんど全ての人がテレビというものを
実体として想像も出来ず、テレビの脚本家と言っても正体不明だった。
そんな頃に彼は、街で無名時代の渥美清と交わる事になる。
以後、渥美は第二の主役のように、本書に登場し続ける。

加えて、これは仕事を通じて出会う、まだテレビの黎明期故に、
多くが無名であった人々とのやり取りが描かれ、これも興味深い。
浜口庫之助は、今日では忘れ去られているような子供番組で、
日々音楽を付ける事に苦闘し、かつ、やり甲斐を感じていた。

『放送文化』での連載に加筆されたというものだけに、
ちょっと分断気味なきらいも有るが、その辺は対談を挟んだりして、
非常に上手く処理されている。
対談も、いろいろ他では聞かないような話題が多く、楽しめる。


★★★★★ 独自採点 ★★★★★


資料性:6
貴重な話が目白押しではあるが、あくまでも記憶語り。

面白さ:8
貴重な人物の貴重な話。本流・早坂の自分史も興味深い。

必携度:3
必携というほど重大な情報が有る訳ではない。

入手難度:3
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