くたばれTV・がんばれTV書 題:くたばれTV・がんばれTV
副 題:
著 者:菅沼定憲 片岡直彦
出版社:駒草出版
発行年:2010/7/10
二人による共著となっているが、対談形式というわけではない。
お膳立ては菅沼が担当しているようで、
個人の体験談は、まず片岡の方から描写し始める。
続いて菅沼が自身を描写し、テレビの現状と未来を綴る。

片岡直彦は、榎本健一と面識を得て、彼のつてで脚本家となる。
『エノケンの孫悟空』というテレビ神話時代の番組が有るが、
神話時代だけに、どのような番組かは調べようも無かった。
これの具体的な目撃談が書かれているので、
改めてテレビ史が書き加えられた思いだ。

そのような感じで、なかなか興味深く、
テレビ史的にもなかなか貴重な話が淡々と綴られていく。
特に『23時ショー』は、一切資料的な物が存在していないので、
具体的な内容が多く書かれているのは貴重だと思う。

菅沼定憲の方は『ヤング720』がそうした番組だ。
この番組は、意外とこれまで細かく書かれていないので、
きちんと書き残しておいてくれたら良かったのにと思う。
それでも、この番組の挿話は多めで、テレビ史的な重要度のわりに
資料が少ない番組だけに、これだけでも貴重ではある。
総括すると、やはり二人で一冊では分量が少ない。
それぞれで、一冊の回顧録を出して貰いたい。

近くにいる人間でありながら、テレビの堕落を嘆きつつ、
未来への展望を語る書となっているのだが、
内部から見た意見としては、一つの意味が有るかもしれない。
どうしても踏み込みが甘くはなるが。
そして、生時代が面白かったのは、それがテレビの本質であるからで、
しかし、ドラマに関しては、明らかに生でなくなって進歩している。
そこは分けて考える必要が有ると思う。


★★★★★ 独自採点 ★★★★★


資料性:7
 23時ショーやヤング720の細かい話は、なかなか知る事が出来ない。

面白さ:7
 テレビ創生期から爛熟期の回顧が、断片的に語られる。

必携度:7
 ここでしか知る事が出来ない情報が有る。

入手難度:3
 まだアマゾン等で入手可能。