テレビの黄金時代書 題:テレビの黄金時代
副 題:
著 者:小林信彦
出版社:文藝春秋
発行年:1992/10/15
構成作家としてテレビと関わった、中原弓彦の名でも
知られる元ヒッチコックマガジン編集長の著作である。
映画評論が本業なだけに、テレビ評論も的確で、
彼の見てきたバラエティ番組が具に語られる。

やがて自ら作家としてテレビと関わる事になるのだが、
そうした彼の生い立ちからをザッとお復習いしつつ、
基本的にはTVバラエティというものに関する
考察と体験談が年代を追って綴られているものである。

書題に有るように、著者が「テレビの黄金時代」
と考えている頃の話に限られているが、
それは端的に言って、1960年代という事だろう。
『光子の窓』『シャボン玉ホリデー』等の話が詳しいが、
そのように、日本テレビこそがバラエティ番組の本店だった。

著者も日本テレビの番組・人物との関わりが深い
という事も有り、舞台はほぼ、日本テレビである。
それから、渡辺プロ。
日本テレビと渡辺プロこそが、バラエティ番組を支えていた。
その両者の激突も検証されている。

即ち、著者の言う「テレビの黄金時代」というのは、
あくまでも「バラエティ番組の黄金時代」であって、
その限りに於いては、著者の指摘する年代が
黄金時代というのも頷けなくもない。
「TVバラエティの黄金時代」とすべきだっただろう。


★★★★★ 独自採点 ★★★★★


資料性:7
他書からの抜き書き、記憶語りが主。

面白さ:8
確かな批評家眼から見たテレビ黄金時代。

必携度:5
扱われている事象は結構限られている。

入手難度:2
文庫にもなっている売れ筋なので古書が抱負。